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2021年4月13日お役立ち情報

おりんについて

みなさまは「おりん」を鳴らしたことがおありでしょうか?

「いーや、鳴らしたことあらへんで!」
という方は少数ではないかと想像します。

では、どういうときに鳴らすのでしょうか?

「お手手合わせる前に一応鳴らすよね」

そうですね。慣例的にはそうなっているでしょう。でも、ちょっとだけニュアンスが異なります。

今日はおりんについてお話しさせていただきましょうか。

さて。

おりんはご先祖様をお招きする「呼び鈴」だとおっしゃる方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

え~、毎度のことで申し訳ありません。先に深謝いたします。

おりんは呼び鈴ではありません、たぶん。
そもそも、おりんは「鳴り物」の一つです。

1. その場を浄める。
2. お浄土にその音を届ける(≒亡くなった方々へお届けする)
3. 読経の区切とする。

の3つがその役割ではないかと思います。正直、あっちこっちのサイトに詳しく載ってますのでこの辺はそちら様へお譲りするとしましょう(笑)。
この中では2番目の項目がどういうわけか「呼び鈴」の解釈に変わっちゃったんだと思います。
一方、3番目の項目がおりんの役割として一番わかりやすいでしょう。

お上人様方の読経を拝聴いたしますと四六時中鳴らされたりはしておられないはずです。やはり鳴らすタイミングっていうのがあるみたいだな・・・と感じることができるはずです。
でも、お経知らないんですけど?

 

 

 

 

 

 

仏壇・仏具を取り扱う者として、どんな宗派でも「おりんが無い」状態にはいたしません。必ずお手元に置いていただいています。お客様がお経を唱えられるかどうかではなく、です。じゃあなんなのよ?って話になりますが、おりんを鳴らすときは

「これからお参りをさせていただきますよ」

くらいの気持ちで鳴らせばいいのではないかと思います(こんなことを書くとお寺関係からお叱りを受けそうですけど)。私見ですがそれぞれの宗派には決められた「唱名」というものがあります。「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」「南無釈迦牟尼仏」「南無大師遍照金剛」・・・おりんを鳴らしてからお手手を合わせてお参りするときに、ご自分の宗派の「唱名」をお唱えしてもいいのではないかと思います。

「子供の時におりんやたら鳴らして怒られたわ」なんてお話もしばしば聞きますが、このような理由あっての教えなのでしょう。

 

余談になりますが、物心ついていない小さなお子さんがおりんをおもちゃ代わりにしていても、あまり叱ったりしないでくださいね(笑)。

日々の生活の中で「仏さん」に興味を持って親しみを感じるのは結構なことだと思いますので。

きちんと理解できるようになったらその時に教えてあげればいいのではないでしょうか。