新着情報
2025年2月1日スタッフブログ
おなじみさん
’BYD’という中国の自動車メーカーがあります。中国政府の電気自動車推進に伴う莫大な補助金を元手にして急成長を遂げた会社です。スウェーデンにも電気駆動のバスを輸出し、実は京都市内でもこのメーカーの電気駆動バスが走っています。
ちょっと前には日本へ本格的に進出を始めました。電気自動車は日本でもこれからトレンドになると踏んだのでしょう。実は現在、同じ電気自動車メーカーのテスラが日本では少々苦戦しているところへより安価で小型(テスラ車のサイズは実はバカでかい)な商品ならいける・・・・はずでした。人気俳優(長〇まさみさん)のCMなども話題になりましたが、BYDの電気自動車の売れ行きはあまり芳しくありませんでした。
実は今年からBYDは「プラグインハイブリッド車=内燃機関補助機能付きの電気自動車」を日本で発売することになりました。日本国内の充電インフラが不十分なのでトヨタ同様のシステムならいけると見たのでしょうけど、これまた的外れだなぁ・・・と思っています。このメーカー、アフターケアがどうなのか不透明ですから日本の風土にはなじまないでしょうね。
欧米はじめ各国の市場において「車ってのは壊れるもんだ。壊れたら直したらいいだけ。」というのが暗黙の了解として根強くあります。一方、日本では「車は故障しないもの。」というのがなんとなく常識になっています。高温多湿~極低温までカバーしてなおかつ丈夫。それで壊れたら「どうなってんねん?」と問われてしかるべき、修理対応が悪いなんて許されるわけもない・・・過剰なホスピタリティを求める日本市場は極めて独特といえるでしょう。
こうなると「商品を購入する前」よりも「購入したあと」が重要になってきます。
我々の業界では「売ってしまったもん勝ち」というのがなんとなく根底にあるそうです。お付き合いのある問屋の社長さんから聞いた話では「とりあえず納品して支払いを受けたらこっちのもの」という小売業者も多いんだとか。まあこんなのは会社員から転職した人間としては信じられない話です。
個人的には納品してからが勝負で、そこからお客様との長いお付き合いが始まると思っております。いかにきちんとアフターケアができるか、それができなければこんな小さな会社などとっとと消滅してしまうでしょう。いい噂というのは広まりにくいものですが、悪い噂が広まるのは非常に速いものです。十分気を付けて納品したつもりでも不手際があるときも正直あります。そこでいかに真摯に対応するかが大事なのでしょう。
「過剰なホスピタリティ」・・・日本のお客様にとっては「過剰」ではなく実は「普通+アルファ」くらいなのでしょう。でも、その積み重ねがのちのち「おなじみさん」としてお付き合いしていただけるきっかけとなるのかもしれませんね。