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2024年3月9日スタッフブログ

だれ基準のなに本位?

仕事を進めるうえで一番大事にしていることがあります。
「相手の話をよく聞くこと」
相手というのはお客様であったり業者様であったりいろいろですが、「話」ってのは、要は相手の要望や心情などをくみ取るヒントや素材だったりします。
で、そこからいろいろなことを教わったり逆にこっちからアイデアを出したりのキャッチボールがはじまるのが理想かなと。ただ、若い時はそういう余裕がなくて、「自分の知識や考えを伝えるだけ伝えないと!」という焦りのようなものがあった気がします。それが意思疎通の障害になったりトラブルのもとになったりしました。

仏壇屋ってのは特殊な仕事だと思います。

「1週間に数回パンを買いにパン屋に通う」のならわかりますが「1週間に数回仏壇や位牌を買いに仏壇屋に通う」人がいらっしゃったらそりゃちょっとおかしいと思います(まあ、お線香とかおろうそくなどは定期的にご利用していただいてますが・・・)。それくらい一般の方々の日常とは切り離された世界なのかもしれません。

めったに行くことがない店だからこそ、その際の接客は大事になります。

高度成長期やバブルのような時期に仏壇業界は高額な商品が次々に売れて非常に景気が良かったそうです。私が店に入ったころはすでにバブル終焉~リーマンショック前夜でしたのでそういった経験はないのですが、ただその不景気になり始めた当時でも「店に来たお客は逃さず頑張って(?)売るんだ」という光景を目の当たりにしておりました。

それってどうなん?

自分が店を切り盛りするようになって実感するのは「お客様は自分たちが考えている以上に店舗の姿勢や考え方をじっくり見ておられるなぁ」ということです。

「自分の店で買ってほしい」「なるべくもうけを大きくしたい」「よそにお客が流れてはいけない」「売り上げを伸ばしたい」・・・まあ商売人ならみんな考えることですが、そればかりでは自分基準でしか物事を考えていませんもんね。自分との立場を逆にして考えたとき、そういう姿勢って相手にも伝わってしまうもの。選ぶのはあくまでお客様です。だからこそ心底お客様本位で考えないといけないんじゃないか?

そのために人の話をちゃんと聞く・・・ここ数年の苦しいコロナの時期を通してさらにこのことを勉強させてもらった気がします。お恥ずかしい話ですがおいでいただいたお客様に心底「ありがたいなぁ」と頭を下げられるようになるのに30年近くもかかってしまいました。

お客様基準のお客様本位・・・これ一番大事なんでしょうね。すみません、偉そうなこと言って(笑)。