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2025年5月3日スタッフブログ
寄り添う商売
先日ネットニュースを見ておりましたら、ブライダル業界も1件当たりの単価が下がってきているのだそうです。そういえば最近、多数のお客を招いて結婚式をされる方は減ってきているという話を聞いたような・・・。身内だけで、ささやかでも心のこもったイベントをプロデュースする新規参入の会社もあるそうです。
葬儀もしかり。個人葬や家族葬が主流となって久しいですが、これも時代の流れということでしょう。小規模でもきめ細やかなサービスの提供が要求されていると思って間違いなし。大手の会社ですらこの方向に向かいつつあります。
これは我々のような業界の人間にとっても非常に喜ばしく、かつ納得できる傾向だなぁと思います。
一昔前は「大きくて立派」な仏壇を取り扱っておりました。お亡くなりになった方への思いはもちろんですが、「親戚にも恥ずかしくない仕立てを」「後々の世代にも受け継いでいけるように」とのお声がけを多くいただいておりました。しかし今は(どこもそうだと思いますが)一般顧客1件当たりの金額が小さくなったことで、件数を伸ばさなければ従来の売り上げが維持できなくなっています。ここで大事なのが「独自性」。
今のお客様はネットなどで店舗情報を調べたうえでご来店されます。1店舗だけで商談を決めるのではなくて複数の店舗を回っていかれます。非常に賢いやり方だと思いますし、それが本来の買い物の仕方じゃないでしょうか。「頼むさかいウチで買うてぇな」「安ぅしとくさかいよそ行かんといてぇな」・・・うちでもよく耳にした言葉です(笑)。でもそれって誰のための商売なんでしょうかね?ただただ儲けたい、店側の都合によるものではなかったでしょうか??
「ご縁がありましたらまたおいでください。お待ちしております。」
自分たちでできる限りのお客様に寄り添ったご提案をさせていただき、お客様が複数の店舗から選べるようにできるのが本当の仕事だと思います。「あんたは商売人じゃない」・・・よく言われましたし今も「商売人」ではないと思っております。自分の儲けを考えるだけの商売なんか、本当の商売ではない。
「野菜一籠から扱うのも大事な商売。でもうちはなにより『ほとけさんごと』をやっとるのやからな。」
亡くなった先々代は私によく話してくれていました。「どこからどうやってこの商談をまとめてきはったんやろ?」と業界の方々が首をひねるような外商の能力に秀でた人でしたが、答えは意外と身近で簡単だったのかもしれません。