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2024年5月18日スタッフブログ

町の情緒

先日、仕事で三重県の伊賀上野に参りました。初めて行きましたがここ、城下町なんですね。立派なお城があり中心部の街並みは整備されていて、良い雰囲気でした。何か違うなぁ・・・と思ってよく考えてみましたら、外国人観光客が全然いない。混雑や喧騒とは無縁の静かで落ち着いた街でした。そういえば昔の祇園(花見小路)って、夕刻以降はこんな感じだったなぁ。今や大賑わいの京都市内の観光スポットも、日頃は静かなもんだった。町の振興という面からみると伊賀上野の方々には物足りないのでしょうが、この静かな日本的な情緒こそ財産だなぁ・・・そんなことを考えながら帰ってきました。

いまや、京都は「働くところ」でも「住むところ」でもなくなりつつあります。町全体がテーマパーク化してしまっており、どこへ行っても人・人・人。公共交通機関は我々住民の利用できるものではなく、近代的な高層のホテルが景観を壊しているようでもあります。これが自治体の目指していた観光都市だったとしたら、やはりこの方針は間違っていたといわざるを得ません。

ここのところ落ち着いていた「お仏壇の引き取り」の件数が徐々に増えつつあります。これは京都市内が住みにくくなったことが関係しているかもしれません。要は「こんな騒々しくて住みにくいところ、もう我慢できない」といった理由で郊外に引っ越して行かれる方も実際少なくなく、その影響が一定以上存在しているのだと思います。

人口の空洞化が目に見えて進んでいる昨今、もはや我々が京都市内だけで営業をすることは難しくなってしまいました。それこそ近畿一円・・・いやもっと広範囲でお話をいただかなければ弊社のような小規模店舗は消滅してしまいます。まあ(皮肉っぽく言えば)それも含めて市政の方針だったのかもしれませんね(笑)。