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2021年10月16日スタッフブログ

MDFってなんですか??

コロナの感染者数も減り続けており、緊急事態宣言が解除されたこともあって京都の町は賑わいを取り戻しつつあります。休日はデパートの駐車場の順番待ちに列をなす車で、弊社の近くの河原町通は渋滞が続くようになりました。日常が戻りつつあることを実感しますが、油断せずに日々を過ごしていきたいものです。

さて。

最近のお客様はネットなどでいろいろ調べてから来られる方が多いです。
特にここ数年で家具調仏壇の需要が非常に高まってきました。色合いや寸法、デザインなども千差万別です。

そのような項目に加えて、弊社では店内展示品の価格表示中に材質などの表示もさせていただいております。
その中に「主芯材:MDF」という文言が多くみられます。
横文字はわからん!!

まあまあ(笑)、そうおっしゃらないでしばらくお付き合いください。

一昔前、金仏壇や唐木仏壇が主流だったころは芯材に天然杢をふんだんに使った高級品を数多く出しておりました。

金仏壇なら桧や松、唐木ならナラ材や南洋桜(ニヤトー)などは主芯材の代表ともいえるものです。ただ、ここにも時代の波は着実に及んできていました。海外製品を中心にいわゆる「成型品」の表面にカシュー漆を吹き付けて金仏壇のパーツとしたり、プリント膜を圧着させて作られる唐木製品など安価な品物が出回ってきたのです。この成型品と同様の素材がJIS規格でいうところのMDFです。

MDF(medium-density fiberboard)
日本語では中密度繊維板

詳しいことがウィキペディア(←クリックしてください)に掲載されていますのでご覧ください。

要は細かく砕いて繊維状になった木の粉を樹脂で固めて板を作ったってことです。
私も時々別注品を作る際に使っていますが、とにかく加工がしやすいのが特徴です。寸法も出やすく、適切な表面処理を施すと仕上がりもきれいです。家具調仏壇、特に上置き用のコンパクトなものは大型の品物に比べてさほど強度を要求されませんので多用されることが多いです。

ただ、この材質には弱点もあります。
水分や湿気を含んだ状態で放置すると膨れてしまうんです。
ですので、製品を作る際には十分な表面処理を施して水分から保護します。
また、強度を要求されるような部材としては使えません。天然杢に比べて圧縮や曲げにも比較的弱いです。

「じゃあ、これを使った仏壇は持ちが悪いんじゃないの?」
いえいえ、そんなことはございません!!

水に対してだけ気を付けていただければ、耐久性は天然杢製品と変わらないでしょう。むしろ経年変化は少ないかもしれません。

まあしかし、めったに買い替える品物でないことは確かです。
こだわりをお持ちのお客様には、戸板や戸軸、台輪に無垢材(天然材からの削り出し材)をふんだんに使用したものを多数ご用意しております。

ご検討ください。