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2021年4月6日お役立ち情報
お位牌に刻む「お戒名」について(前編)
お戒名はどのような時にいただくのでしょうか?
「いやそんなん、その人が亡くなった時ちゃうの?ウチもそうやったわ。」
まあそうなりますよね、普通。
さて。
お戒名って「お釈迦様の弟子になった」ということでいただくお名前なんですね。考えてみれば、いつお釈迦様のところに入門したっていいわけです。
だからご存知の方もいらっしゃると思いますが
お戒名は生前に授かることができます。
というかこのような業界で仕事をさせていただいているので「それが本筋なんちゃうかなー?」と思うことがしばしばです。やはり普段の生活にお戒名が必要と感じられないケースが多いため、この件はスルーされているのかもしれません。
実際、私どもの位牌注文でも9割以上の方がお亡くなりになってからお戒名をいただいていますし今後もこの傾向は変わらないでしょう。
注意していただきたいのは、先に申しましたように故人が生前にお戒名をいただいておられるケース。菩提寺をご存知なら、お寺に生前戒名を授けた記録がありますし大丈夫。でも、特に菩提寺と馴染みがない親族の方が葬儀を取り仕切る場合は、十分注意が必要です。
でも、お子様がそのことをご存知ない場合、葬儀社さんが手配したお上人さまが改めてお戒名を授けてしまった・・・などということが起こり得ます。そうなるとせっかくあらかじめいただいたお戒名なのに、残念ですよね。
えーい!まわりくどいわ!ほなどうしたらええねん!
親御さん側でしていただきたいのは
生前戒名を授かったことと、菩提寺の所在を近しい誰かに伝えておく。
ということです。加えて、お仏壇の引き出しに戒名授与の書状を保管しておくといいでしょう。
お子さま側でしていただきたいのは、
親御さんと一緒にお寺とのお付き合いを続けておく
ということです。里帰りされた際でも良いので菩提寺の所在を確認し、できれば親御さんと一緒にご挨拶に伺うことを習慣づけておくといいでしょう。「月参り」までは難しくても、せめてお寺とのご縁は普段から続けられることをおすすめします。何事も「ご縁」ですからね。
お寺とのお付き合いは「細く・長く」をおすすめしています。お通夜・お葬式〜四十九日までは盛大に執行ったけど後が・・・ではちょっと?ですよね。漱石先生もおっしゃるように無理を通せば道理は引っ込んじゃいますし、せっかくの「ご縁」ですから大事に続けていきたいものです。
おっと、お戒名本来の意味合いを書こうと思っておりましたらスペースが膨大になりそうなので、それは次回書きましょうか。